高血圧症

血圧測定

血圧がある程度の範囲を超えて高く維持されてしまう病気です。私たちの血圧は自律神経によって調整されており、刻一刻と変化しています。緊張している時やストレスがかかっている時には血圧が上がりますし、リラックスしている時には低めになります。したがって、一度血圧を測って高かったからと言って、すぐに高血圧とは診断されません。血圧の高い状態が継続していることが問題になるのです。具体的には、診察室血圧140/90mmHg以上、家庭血圧135/85mmHg以上です。但し、患者様の状態によっては、それ以下でも治療が必要になることがあります。

脂質異常症

脂質異常症は、血液中の悪玉(LDL)コレステロールや中性脂肪が多過ぎる、または善玉(HDL)コレステロールが少な過ぎる病気です。あまり自覚症状はありませんが、放置すると動脈硬化が進行し、やがて心筋梗塞や脳卒中などを引き起こす原因となります。主にエネルギー過多な食生活、過度の飲酒、運動不足などの環境的要因が重なって引き起こされますが、年齢とともに脂質代謝が低下しやすくなることも原因と考えられます。健康診断などで脂質の異常を指摘された人は、栄養バランスのとれた食生活、適正体重の維持、適度な運動、禁煙などを心がけましょう。

肥満

肥満

体に余分な脂肪が付いている状態を「肥満」と呼びます。医学的にはBMIという指標を用い、肥満状態にあるのかどうか判定します。日本肥満学会では、このBMIが22の場合を理想体重としています。現実的には、それぞれの人によって体質などが異なるため、様々な身体の状態などを見極めることも大切ですが、この22が一応の基準となります。そして、この数値が25~30未満を肥満1度、30~35未満を肥満2度、35~40未満を肥満3度、そして40以上を肥満4度と判定しています。
肥満に対しては、有酸素運動によって代謝を上げる、摂取カロリーを減らすなどが必要ですが、当院では漢方薬によるダイエットサポートを行っています。

高尿酸血症・痛風

私たちの体の細胞は、毎日の新陳代謝で新しく作り変えられています。その結果、細胞の核からプリン体という物質が生成されます。このプリン体によって血液中の尿酸が多くなり過ぎている状態のことを「高尿酸血症」と呼んでいます。ある程度までの尿酸値ならば特段の問題を引き起こしません。しかし、過多になるにつれて針状の尿酸塩の結晶が体のあちこちに溜まっていき、痛みを引き起こします。これが「痛風」です。プリン体はレバー類、干し椎茸、魚卵類、えび、かつお、いわしなど一部の魚介類に多く含まれています。そしてアルコール飲料には、尿酸値を上昇させる作用があります。こうした飲食物を好む人は、尿酸値が高くなりやすい傾向があります。

糖尿病

糖尿病は、何らかの原因でブドウ糖を上手に細胞に取り込めなくなり、血液中のブドウ糖が増えてだぶついてしまう病気です。血糖値の高い状態が続くと、血管をはじめとする全身の組織に悪い影響が及んできます。なお、糖尿病には1型と2型がありますが、日本人の多くは、生活習慣の乱れなどによって引き起こされる2型糖尿病です。放置していると、腎臓の機能が低下したり、目が見えにくくなったり、神経の伝達がうまくいかなくなったりします。血管にも影響が生じてしまい、虚血性心疾患や脳卒中などの原因ともなります。